はじめに
IPv6を学習していると「マルチキャストアドレス」という言葉が出てきます。
IPv4ではブロードキャストを使用していましたが、IPv6ではブロードキャストが廃止され、その代わりにマルチキャストが活用されています。
この記事では、IPv6のマルチキャストアドレスについて初心者向けにわかりやすく解説します。
マルチキャストアドレスとは?
マルチキャストアドレスとは、
特定のグループに対してデータを送信するためのアドレス
です。
例えば、
- PC1
- PC2
- PC3
- PC4
が同じネットワーク内に存在するとします。
このとき、
「特定のグループだけに送信したい」
場合にマルチキャストを使用します。
ユニキャストとの違い
ユニキャスト
1台の機器へ送信します。

普段のWebサイト閲覧やメール送信などで利用されます。
マルチキャスト

特定のグループへ送信します。
必要な機器だけが受信します。
IPv6ではブロードキャストが存在しない
IPv4ではブロードキャストを使用していました。
例えばARPでは、
「192.168.1.10のMACアドレスを知りませんか?」
とネットワーク全体へ問い合わせを送信します。
しかしIPv6にはブロードキャストアドレスが存在しません。
その代わりにマルチキャストアドレスを使用して通信を行います。
IPv6のマルチキャストアドレス
IPv6のマルチキャストアドレスは次の範囲です。
FF00::/8
先頭が「FF」で始まるアドレスはマルチキャストアドレスです。
よく使われるマルチキャストアドレス
FF02::1
同じLAN内のすべてのノード
FF02::1
PCやサーバーなど、ネットワーク内のすべての機器を対象にします。
FF02::2
同じLAN内のすべてのルータ
FF02::2
ルータだけを対象にします。
リンクローカルアドレスとの関係
リンクローカルアドレス
FE80::/10
は同じLAN内で利用されるアドレスです。
IPv6では、リンクローカルアドレスとマルチキャストアドレスを組み合わせて通信を行います。
そのためCCNA学習では、
- FE80::/10(リンクローカル)
- FF00::/8(マルチキャスト)
をセットで覚えるのがおすすめです。
ほかのアドレスはこちらの記事を参考にしてください。
まとめ
- マルチキャストは特定のグループへ送信する仕組み
- IPv6ではブロードキャストの代わりに利用される
- マルチキャストアドレスは FF00::/8
- FF02::1 は同じLAN内の全ノード
- FF02::2 は同じLAN内の全ルータ
IPv6ではマルチキャスト通信が重要な役割を持っています。
まずは「IPv6にはブロードキャストがなく、代わりにマルチキャストを使う」と覚えておくと理解しやすいでしょう。



コメント